独立行政法人労働者健康安全機構 大阪労災病院

文字サイズ変更ボタン
Google WEB全体 サイト内
大労で受診する 大労に入院する 大労を知る 求人情報

診療科・各部のご紹介

トップページ >各診療科・各部一覧 > 乳腺外科 : 特色・説明

乳腺外科

診療科の特色

当院は日本乳癌学会の認定施設であり、一般診療のみならず研究・教育活動も積極的に行い、「乳癌死の減少」に努めています。

乳癌が疑われる方に対して、毎週水曜日の乳腺外来(予約制)で迅速な診断(当日に細胞診の仮報告)を行っております。

治療に関しては、手術だけでなく適切な薬物療法、放射線療法を含めた患者様一人一人にあった治療(個別化治療)を行うことが大切であり、乳腺外科医が病理診断医、放射線治療医、形成外科医などと連携し、質の高い医療を提供できるように努力しております。具体的にはセンチネルリンパ節生検・ラジオ波焼灼療法(自費)や術前に薬物療法を行うことにより乳房温存手術(乳房部分切除)の可能性を高めるなどの低侵襲治療を積極的に心掛けています。しかし、やむを得ず広範囲の切除が必要な患者様には、同時に乳房再建術も行っております。また、最先端の薬物療法が提供できるように積極的に臨床試験にも参加しています。

更に、患者様や御家族様へのサポート体制として、乳がん看護認定看護師が積極的に診療に関わり、遺伝性の乳癌が疑われる場合にはカウンセリングにも応じています。

このページのトップへ

疾患の説明

乳癌

乳癌は、転移する危険性の無い非浸潤癌と微小転移(将来の再発・転移の原因となるもの)を伴っている浸潤癌の二つに分類されます。

非浸潤癌などの早期乳癌の発見のために、現在マンモグラフィ検診(40歳以上)が行われており、更に検診の精度を高めるために超音波検査の併用も検討されています。

画像検査で乳癌の疑いがあれば、次のステップとして針生検(病理組織診断)が行われます。この検査により、乳癌かどうかの診断だけでなく、乳癌であれば非浸潤癌か浸潤癌かのおおよその判定や女性ホルモンに対する依存性(エストロゲンレセプター・プロゲステロンレセプター)があるか、増殖に関連した蛋白(HER2・KI-67)の増加があるか等も調べることが可能です。非浸潤癌であれば微小転移を伴ってないため、局所療法(手術・放射線療法)だけでほぼ100%治癒します。一方、浸潤癌であれば癌の性格(サブタイプ)に応じた薬物療法を適切に行い、微小転移を完全に退治することが初期治療の中で最も重要です。

手術は出来るだけ浸襲を少なくし、乳房や機能の温存が行われています。具体的な治療の流れは、早期癌であれば先に手術が行われる場合が多いのですが、早期癌でも悪性度の高い乳癌や進行癌では術前に化学療法(抗癌剤)や分子標的治療等の薬物療法を行うことが標準治療となりました。また、閉経後の患者様で女性ホルモンに依存性が高い場合には、内分泌療法(ホルモン剤)が行われることもあります。この術前治療の目的は、腫瘍を小さくして乳房の温存率を向上させること、薬剤の感受性を知ること等です。手術と薬物療法のどちらを先行する方が良いかは、主治医と十分に話し合うことが大切です。

乳腺症

30代から40代の女性によくみられ、乳癌を心配して外来を受診される方のなかで最も多く、症状は乳房のしこり・痛み・乳頭分泌などで、両側の場合も片側のみの場合もあります。女性ホルモンがバランスを崩し、エストロゲンが過剰になることが原因で、細菌の感染や授乳期に乳汁がうっ滞して起こる乳腺炎とは異なります。顕微鏡で見てみると嚢胞(水がたまった袋)ができていたり、細胞が通常より増殖していたりします。ほとんどが正常範囲内の変化で治療は必要ありませんが、画像検査を用いて確実に乳癌の心配がないことを調べておく必要はあります。また、乳腺症が乳癌に直接変化することはないと考えられていますが、ある特別な乳腺症は乳癌にかかる確率がやや高くなることが知られています。その場合には、主治医より継続的に検査を受けることが勧められます。

線維腺腫

乳腺の良性腫瘍の中で最も多いのが線維腺腫で、20〜30代の比較的若い女性に多くみられます。症状は乳房のしこりで、痛みはありません。このしこりは表面がつるっとした感じで、乳房の中でころころ動くように触れます。画像診断は超音波検査(エコー)が有効で、穿刺吸引細胞診や針生検を行い確実に診断しておくことが勧められます。線維腺腫が乳癌に変わることはありませんので経過観察が推奨されますが、かなり大きくなった場合や悪性の可能性が否定できない場合は局所麻酔で摘出することもあります。

  インデックスページへ このページのトップへ